2022/10/24 障害のある方向けアート・コミュニケータとめぐる庭園美術館 「旅と想像/創造 いつかあなたの旅になる」展

2022/10/24 障害のある方向けアート・コミュニケータとめぐる庭園美術館 「旅と想像/創造 いつかあなたの旅になる」展

休館日に原則一組に一人のアート・コミュニケータが付き添って鑑賞をサポートするプログラム。今年度第3回目は「旅と想像/創造 いつかあなたの旅になる」展での活動でした。同展は、庭園美術館の本館建築に大きな影響を与えた朝香宮夫妻の100年前の欧州の旅風景を美術工芸品と資料によって辿るもので、ある個人コレクターの鉄道資料蒐集の旅や、現代アーティストたちによる旧朝香宮邸をめぐる作品が、建築空間を生かしたインスタレーションと共に紹介されていました。

朝香宮夫妻の旅のスナップと共に展示されたポータブルカメラから祖父の愛用品を懐かしむ方、夫妻のポストカードから若かり頃に憧れた欧州のイメージを想起された方など、展示を通して時空の旅に出ているような鑑賞を楽しみました。

旧朝香宮邸が誕生した20世紀前半の鉄道関連資料を蒐集するコレクターの居間を再現した展示では、学生時代の旅の話で盛り上がったり、小さな柱時計の時報「鉄道唱歌」を聴いたりと、コミュニケータは参加者のノスタルジックな会話に寄り添いながら、展示作品へと視点を戻すナビゲートをしてゆきます。

新館ギャラリーで公開されたサウンド・アーティストによる作品「耳で旅するまだ見ぬ彼方へ」では、視覚に障がいのある方も共に同じ音を一緒に鑑賞し、感想を共有することができました。

コロナ禍で旅行の機会が激減してしまった昨今、90分の鑑賞ツアーが心豊かなひとときになっていたら幸いです。

障害のある方向けの同プログラム、次回は2月27日に、現在開催中の展覧会「交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー」にて実施します。(1月26日申込〆切)

https://www.teien-art-museum.ne.jp/programs/specialtours_r4.html

小松 一世