2023/8/9_庭園美術館・ゆったり鑑賞日「フィンランド・グラスアート〜輝きと彩りのモダンデザイン」展

2023/8/9_庭園美術館・ゆったり鑑賞日「フィンランド・グラスアート〜輝きと彩りのモダンデザイン」展

東京都庭園美術館は、「あらゆる方にとって居心地の良い場となること」を目指して「フラットデー」という取り組みを始めています。その一環として、多くの人で賑わう美術館に不安がある方や、車椅子の方、介助等が必要な方にも安心して過ごせるよう、普段よりも来館者数を制限した「ゆったり鑑賞日」を設定しています。ゆったり鑑賞日には、我々アート・コミュニケータが原則一組に一人付き添って鑑賞をサポートする「ゆったりツアー」を行います。

8月9日は、「フィンランド・グラスアート〜輝きと彩りのモダンデザイン」展で「ゆったりツアー」を行いました。

写真提供:東京都庭園美術館

本展は、デザイナーが自ら「アートグラス」の名のもとにデザインし、職人との協働作業によって生まれた作品に着目した展覧会です。1930年代の台頭期から1950年代に始まる黄金期、そして今に至る8名のデザイナーと作家が手がけた優品約140件に焦点を当てたフィンランド・グラスアートの系譜を、アール・デコ様式の館内で堪能しました。

あいにくの雨模様でしたが、車椅子を駆使してお越しいただいた方、障がいをお持ちのお子様をお連れのお母様、仲良し姉妹でご参加の方・・・さまざまなお客様とご一緒させていただきました。

ガラス作品から連想されるさまざまな事柄や建物様式のこと、フィンランドのことなど、話題は尽きません。「このお皿には何を載せましょう?」「この花器にはどんな花が似合うかしら?」「部屋に飾るならどの作品がいいですか?」等々、日常とのつながりも想像しながらの対話が広がりました。

視覚に障がいをお持ちのお客様も、窓から差し込む光に照らされたガラスの微かな色合いを感じられたり、コミュニケータとの対話を楽しまれたりしながら、グラスアートの魅力を味わっていらっしゃいました。

次回は「装飾の庭〜朝香宮邸のアール・デコと庭園芸術」展、11月8日が「ゆったり鑑賞日」です。