11月8日、「装飾の庭 朝香宮邸のアール・デコと庭園芸術」展で「ゆったりツアー」を行いました。東京都庭園美術館が「あらゆる方にとって居心地の良い場となること」を目指して取り組む「フラットデー」の一環で、我々アート・コミュニケータが原則一組に一人付き添って鑑賞をサポートする同プログラム。今回で3度目の開催となりました。
本展は、朝香宮邸の装飾プランに多大な影響を及ぼしたとされる1925年のアール・デコ博覧会を中心としたフランスの近代庭園を巡る動向に着目したもので、絵画や彫刻、工芸、版画、写真、文献資料等、約120点の作品が展示されていました。
対話をしながら巡る中で、特に注目を集めたのがアンリ・ラパンの手による装飾壁画でした。小客室から大食堂へと繋がる水の流れを描いたその壁画は、庭園美術館には何度も足を運んだことがあるという来場者でもご存じなかった方が多く、「室内にもこんなに緑の庭園があったとは!」と、感嘆の声があがっていました。
また本展では、普段は閉鎖している最上階の「ウインターガーデン」も特別公開され、秋晴れの優しい陽射しの下、室内庭園をお楽しみいただきました。
初めてご参加いただいた方はもとより、リピーターのお客様にも「来るたびに新しい発見がある」と好評をいただいている「ゆったりツアー」。次回は2024年3月13日、「開館40周年記念 旧朝香宮邸を読み解くA to Z」展で開催予定です。
東京都庭園美術館「ゆったりツアー」
https://www.teien-art-museum.ne.jp/event/leisurelytour2023/