管理人のひとりごと キリコとモンク

管理人のひとりごと キリコとモンク

東京都美術館で開催中の「デ・キリコ」展に行ってきました
キリコといえばマヌカンで表現する摩訶不思議な世界が有名ですが、展示されている作品の中に「預言者」という作品を発見!
”あっ   この絵のジャケットのレコード持っている!” 
帰宅後ごそごそとレコードを探し見つけることができました


それがこの1枚
 セロニアス・モンク ”Misterioso”

※Misteriosoはイタリア語で秘密の意味

なんとなくキリコの絵を使ったのが理解できるような気がします

モンクといえば必ず思い出す人がいます
スキャンダラスでエキセントリックで男爵夫人なのにモンクをはじめとするミュージシャンのパトロンとして生きていたパノニカ・コーニグズウォーター、通称パノニカです

彼女はイギリスの富豪ロスチャイルド家に生まれ男爵と結婚し、第二次世界大戦時フランスに家族で住んでいましたが、ナチスのユダヤ人迫害から逃れるためイギリスへと戻った後、夫の所属する軍隊に入隊し、アフリカ戦線で戦いました

戦後ニューヨークに移り、モンクの音楽に出会い衝撃を受け、ジャズミュージシャンのパトロンとしての道を歩んでいきます
この時のアメリカは公民権運動の最中であり、黒人ミュージシャンと男爵夫人の関係はスキャンダルとして取り上げられました

しかし、モンク以外にもチャーリー・パーカー、マイルス・デイビス、ソニー・ロリンズなど様々な天才をバックアップし続け、色々なミュージシャンが彼女に曲をささげています
”パノ二カ”という沢山の名曲がありますので、聴き比べるのも楽しいかもしれません

自由を求め、エキセントリックで、大金持ちのジャズ好きおばさんのパノ二カに「人生は楽しかったですか?」とジャケットをみながら、思わず聞いて見たいと思った夕暮れでした